上善若水

 強い子・明るい子 どこかの標語のようです。確かに大切なことでしょう。

 日本は―――充分に強い国ではないでしょうか。
  国土面積は、約200ヵ国中上位60番目、人口は上位10番目、経済的にはGDPで上位2番目(2007年)です。
  色々な尺度はありますが、皆さんはどうお考えになりますか。
  私は強い国・強い国民のいる国だと思います。
  ただ難局に及んで、簡単に動じ、国民を置き去りにするリーダーたちは別としてですが。 

 上善は水のごとし。

 最上の善は、たとえるならば水のようなものであるという意味でしょうか。
  それに続いて、水善く(よく)万物を利して争わず。衆人の悪む(にくむ)所に処る(おる)とあります。水は万物に利益を与えるものでいて、決して他者と争わない。そして、多くの人々の嫌う低い位置に身を置くと言っています。

 目を上に向けるだけでなく、また、上から見下ろすだけでなく、まずは、水を手のひらに受け、最上の善を見つめることから始めませんか。そうすれば、強いということの本当の意味、明るいということの本当の意味が見えてくるのではないでしょうか。