今日から二月。きさらぎとも言います。誤説ですが、二月になると寒さが一層厳しくなるため、着(キ)ている物の上に、更に(サラ)に着(キ)るから、キサラキ・きさらぎと言うと聞きました。
私達は、寒さや暑さには敏感で、適切に反応できます。年に二回の衣替えがあり、日々の天気予報にも留意し、着るものを選んでいます。目に見えるもの、肌で分かるものには正しく対処できるのです。
しかし、内なる心についてはどうでしょう。日ごとに、冷(さ)めていっているのに、気もつかず、気づいても、それを無視しているのではないでしょうか。この冷えきった世の中を、もうこれ以上冷やさないために、住みにくい世の中にしないためにも、一人一人が自分の心を、生きざまを見つめなおし、自分にも、家族にも、友達にもあったかい着物を掛けたいものです。
言葉 2009-02-09